光復通信・第          光 復 通 信         2011月28

◇金正日の不穏な動きと無原則な対北支援の過ち◇

本文は書籍「拉致と朝鮮総連」の著者・鄭龍男(チョン・ヨンナム)の寄稿文であります。
発信:NPOピープルリンク&在日コリア問題研究所 理事長・光復通信代表 鄭龍男と北朝鮮解放を願う有志一同

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  金正日の不穏な動き

朝鮮中央通信は4月23日、「金総書記が咸鏡北道の羅津造船所を視察した」と報じた。この造船所は主に海軍艦艇や潜水艦などを建造しているが、1998年に金正日政権が正式に発足して以降、金総書記が羅津を視察したという報道は今回が初めてである。


さらに北朝鮮メディアは「金総書記は核実験場や長距離ミサイル発射基地を管理する咸鏡北道の264部隊を視察し、先軍政治を強調している」などと報じた。

また朝鮮人民軍創建79周年(4月25日)を翌日に控えた24日、金永春人民武力部長が平壌で行われた中央報告大会で「白頭山銃隊は慈悲というものを知らない…いつ戦争が起きるか分からない緊張状態にある」と訓示していた。

この不穏な動きに先立つ3月、金正日は韓国哨戒艦「天安」撃沈などの戦争挑発犯罪の実行を統括する北朝鮮工作機関の巣窟である朝鮮労働党「3号庁舎」や「偵察総局」を極秘訪問していたことが明らかになった。

過去、北軍政が戦争挑発行為を実行する前には、必ず金正日が実行部隊や該当地域を訪問していた事実を忘れてはならない。

韓国哨戒艦「天安」を昨年3月に攻撃する2週間ほど前には黄海北道に赴き、延坪島を砲撃した昨年11月の直前は黄海南道周辺に行き現地指導していた。核実験や長距離ミサイルの発射が行われた06年と09年には咸鏡南北道周辺を集中的に視察していた。

北朝鮮の内部消息筋は「金総書記が秘密工作と武力挑発を統括する3号庁舎の統一戦線部や対外連絡部などと偵察総局などの統括担当者を直接指導激励したと聞いている。再び戦争挑発行為に乗り出してくる可能性も考えられる」と推測していたが、韓国政府内でも「新たな挑発に向けた動きではないか」と警戒しているという。


  対北支援再開の過ち

さらに北軍政は過去の南侵やテロの実行前には、必ず表面上は「対話と平和」を掲げる偽装と虚言の詐欺外交を繰り広げ国際社会と人々を欺いてきた。

そして再南侵戦争準備の糧にする対北支援を、もぎ取ってきた。

最近の北軍政も表向きは6カ国協議、赤十字会談、白頭山接触などを提案し、水面下では対北支援を求め、舞台裏では密かに軍の拠点に赴き海上と陸上からの侵略訓練と核ミサイルの配備などの戦争準備に狂奔している。ちなみに米・韓・日と国際社会と人々が北軍政と偽善者たちにだまされた実例がある。

1994年のカーター訪朝後に実行された米朝枠組み合意による無原則な対北支援であった。この米朝枠組み合意により莫大な対北支援が実行された。

だが北軍政が約束した核開発の凍結は一切実行されなかった。それどころか、逆に北軍政は核兵器とミサイルを密かに開発・配備していた。

この米国の無原則な対北支援の「過ち」が、今再び実行されようとしている。

4月26日、カーター氏が再び訪朝したが、今度の対北支援は、崩壊状態の北軍政を蘇生させ、核ミサイルを実戦配備させるのみか、核戦争を誘発させる支援になると私は予測している。
麻薬と武器を密売する金正日と仲良しの国際社会の偽善者たちに何度も騙されてきた「過ち」を今再び繰り返してはならないと再度、厳しく警告させて頂く。


  拉致と核開発の目的

金正日の公約「2012年強盛大国実現」が目前に迫った今、無視してはならない事例がある。
金正日の言葉を代弁する朝鮮労働党機関紙の労働新聞が「日本の全領土は報復打撃から抜け出すことはできない。千百倍の火雷で報復する軍事体制を整えている」と論評したことである。


火雷とは核ミサイルが着弾して炸裂する所謂「ピカドン」と言われた原爆惨劇の様相である。韓国と日本の常識では考えられない戦争狂人である金正日の核ミサイルが発射された「時」に「想定外だった」という言い逃れは一切通用しない。


「想定外だった」という詭弁で防災対策を怠り東北・関東を襲った大地震と大津波、そして福島原発事件で多くの地域住民を犠牲にした「危機管理欠乏症人災の教訓を忘却してはならない」と申し上げたい。


日本攻撃専用ミサイルのノドンとムスダンの照準を日本全土に向けている金正日の究極目的を「知らなかった。気付かなかった。手遅れだった」と再び嘆く後悔は、今度は赦されない。


  忍び寄る核戦争危機

「拉致と破壊工作(テロ)と核兵器の開発配備は正義の闘争だ」とする先軍政治を実行してきた戦争狂人金正日の野望を見極める「時」は数年前に訪れていた。

2009年1月に訪朝し、北の政府・軍部高官らと会談した米国のシンクタンク「国際政策センター」のセリグ・ハリソン・アジア研究部長は同年6月17七日の米国下院外交小委員会で「北朝鮮との戦争があるとすれば、北朝鮮が攻撃するのは韓国ではなく、日本だ」と報告していた。

金正日の料理人藤本建二氏は「1993年から第22号招待所の第3宴会場の前に長いトンネルが掘られていた。大変な数のトラックが次々と大量の砂利と土と岩を運び出していた…。1996年に金正日が主催する宴会の途中、酒に酔った金明国将軍が《核シェルターが完成した》と口を滑らせた」などと証言していた。

現実に昨年末、東倉里の超巨大核ミサイル発射基地が完成していたが、核ミサイルを発射する超巨大な地下要塞基地を北朝鮮の要所に建設してきた金正日の陰謀は、確実に実行されてきた。金正日は1990年代に日本をせん滅する核戦争決行を決断し、その準備を密かに実行してきた事実を直視すべきである。

北軍政は北の経済を破綻させても働き手の十代後半から二十代の男性を約十年間、女性は約五年間も強制徴兵し、想像を絶する徹底的な軍事訓練を受けさせ、そして約二十万人の特殊精鋭部隊と約百十万人(約二百万人に増強)の正規軍人を配置した。


しかも十年間の過酷な徴兵義務を終えた即戦力の三十歳から四十五歳までの「教導隊」の約百八十万人と六十歳までの「労農赤衛隊」約四百万人の予備軍人に厳しい軍事訓練を受けさせ、事実上の軍人に養成してきた。
朝鮮中央放送が「一千万軍民」と自負する侵略軍が編成されているにもかかわらず、「北朝鮮が日本に攻撃することはない」と断言する無知で無責任で愚かな指導者が日本と韓国にいる。

過去にも、「北朝鮮が日本人を拉致したとうのはデマだ。日本人拉致は絶対に無い」と断言した無責任で愚かな政党と政治家が日本に実在していた。

彼ら親北・従北の政党と政治家、そして朝鮮総連と韓日親北組織は金正日が拉致を認めた時には、言葉を失った。だが「過ち」に対する謝罪と、罪の償いを一切行わず、未だに隠れて北軍政を擁護し、そして対北支援を実行している。

なぜ金正日は、北朝鮮の経済を破綻させ、農業を疲弊させ、北朝鮮の人々を餓死・自殺・病死させ、処刑してきたのか…。

スターリンと毛沢東の北東アジア共産化実現野望に盲目追随した金成柱の遺訓を継承した金正日の「先軍政治と強盛大国実現」野望の真相を見極め、糾弾する最後の機会が今、訪れたと申し上げる。

本年の4月15日は「北朝鮮の伝説の英雄金日成将軍の偽物であるソ連占領軍の軍人金成柱」の99回目の誕生日であった。


8億ドルという天文学的な国費を投じ、約三百万人を餓死させて建設した金成柱の遺体安置所である錦繍山記念宮殿に毎年参拝していた元北の関係者は「遺体の前で説明する案内係は金日成が靴を履いている理由を『主体革命の偉業が終わっておらず、祖国統一が残っているので依然として金日成首領様は私たちを導いておられる』と話していた」と証言している。

また元北の軍幹部は「金日成が息子の金正日に託した遺訓である祖国統一とは、韓国と日本の占領だ」と語っていた。

想像を絶する野望と犯罪を完全隠ぺいする世襲独裁者の延命策は「再南侵工作である高麗連邦制統一で韓国を併合し、核ミサイルで日本全土を火の海にした後に、北東アジア統一強盛大国を樹立することだ」という常識では考えられない「想定外の核戦争決行危機」が今、刻一刻と密かに忍び寄っている。

「光復通信」の特殊ブログサイトに記したが対北支援の過ちと南北分断、拉致と粛清、偽装と虚言、洗脳と包摂、先軍政治と恐怖政治の犯罪を今こそ見極め、世襲独裁者を断固糾弾し、即刻排除すべきではなかろうか…。

拉致犠牲者全員解放のために…。核戦争勃発を阻止するために…。韓半島平和統一実現のために…。

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