金正日の麻薬栽培

因みに金正日の指令で始まった北政権の麻薬栽培に関して参考になる証言を綴る。一九九一年に金正日が麻薬の栽培を指令したことから国家事業として麻薬を北朝鮮全土で栽培するようになった。北朝鮮では麻薬が栽培できる場所には、必ず麻薬の栽培農場があるという、阿片のことを麻薬というが、偽装のためなのか北朝鮮では、ペットラジプンマルという表現も使っている。北朝鮮では麻薬栽培の事は誰もが知っている。

阿片を栽培する農場を『(ヤッ)たばこ(タンベ)農場』『ペットラジ農場』といっている。作業は農民たちが行いヒロポン等も製造している。だが国家的に大量栽培しているため人手が不足し、学生達が無報酬で労働奉仕に駆り出されている。

某脱北難民は「私は高等中学校の四年生・五年生の時に、学年の全校生徒と一緒に夏の一カ月間、無条件で阿片(あへん)の栽培農場に「努力支援」しなければならなかった。五月から六月に白い花が咲き七月になると阿片採取作業が始まる。私達子供の皮膚は弱いため、作業過程で副作用症状が顔や手に出る。中には全身に副作用が出て倒れる学生もいた。この努力支援に出ないものは、組織生活プルスンプンジャ(不純分子)、自由主義分子として全校で批判に曝され厳格に処罰される。事実上の強制労働だから学生たちは仕方なく全員が必ず参加する。
 一部の学生が隠れて阿片を紙で巻き吸っていた。中毒になり採取した阿片を、そのまま口に入れる学生もいた。

医薬品が不足する北朝鮮では薬の代わりに阿片を鎮痛剤代わりに使う、麻薬は闇市で鎮痛剤として密売されていた。だから学生達は阿片を盗んで家に持ち帰ったりしていた。それだけではなく食糧不足の北では、阿片の種を調理して食べる者もいた。ともかく阿片中毒患者が増加し事件が多発していた。

金正日は人民の麻薬服用と密売が異常に拡散したことから、阿片三百グラム以上を個人で所持しているものは『死刑』にと二〇〇八年三月、法律を改正し多くの人民が処刑された。北の労働党中央の三十九号倉庫には麻薬が大量に保管されている。その在庫量は想像を絶する。その麻薬が世界中に密売されている」と語っていた。麻薬は人間を廃人にする暴力団の資金源である。

金正日の家庭教師であった黄長Y氏は「金正日は人を殺すことを、蚊を殺すのと同じように考えている。彼は自分のことしか考えていない。彼は自分の父の話も聞かないし、叔父(おじ)の話も聞かない先生も友達もいない。彼は奴隷のように隷属(れいぞく)する部下しか必要としない。何も信じない。精神の無い武器を信じる。彼の頭の中には自分を守ってくれるのは武器だけだと核兵器だと考えている。共産主義者の中でマルクス主義者は暴力主義者である」と。(「金正日を告発する」産経出版、久保田るり子より)